秋の池袋の夜を彩る壮麗な雑司が谷鬼子母神の御会式万灯練供養が10月18日に行われます。
4年ぶりに満開の万灯花が沿道を華麗に彩りながら練り歩きます。
是非街頭でご覧になってみてはどうでしょうか。
最後までお読み頂けますとうれしいです。
目次
1.鬼子母神の御会式万灯練供養
万灯練供養(まんどうねりくよう)は、日蓮上人の入滅を偲ぶ宗教行事で、雑司が谷鬼子母神の御会式(おえしき)万灯練供養は、江戸時代から伝わる伝統行事で、白い和紙の花で飾られた大きな万灯(まんどう)を掲げて、団扇太鼓を叩きながら雑司が谷周辺を練り歩く伝統行事です。
豊島区の指定無形民俗文化財にも指定されています。
毎年10月17日と18日に雑司が谷を中心に、団扇太鼓などをたたきながら纏や万灯とともに練り歩き、鬼子母神堂へ参詣します。
昨年はコロナ禍で縮小開催を余儀なくされましたが、今年は満開の万灯花が見られそうです。
10月17日は護国寺にある清土鬼子母神(別名 お穴鬼子母神)を出発する護国寺コースをとります。
一方10月18日は西武池袋本店前から出発して明治通りと目白通りを練り歩き、鬼子母神に午後7時半頃に到着するコースをとります。
18日の明治通りを進むコースでは、午後6時半に西武池袋本店前に集合し、花火の合図とともに午後7時に出発します。
コース詳細は以下をご参照下さい。
池袋駅前から鬼子母神堂まで続く盛大な行列は、毎年多くの見物客を魅了してやみません。
御会式万灯練供養では、行列の先頭に提灯、次に纏(まとい)を勢いよく振り回しながら進み、その後ろに団扇太鼓や両面太鼓でリズムよく曲目をたたきながら続き、最後に万灯がつくという構成になっています。
白い和紙の花を一面に付けた、高さ4メートル程の万灯を掲げて、団扇太鼓を叩きながら進む様は、実に幻想的です。
1.1 鬼子母神堂前には販売ブースもオープン
昨年同様、今年も御会式連合会が鬼子母神堂前に販売ブースをオープンし、御会式に関連した商品を販売します。
販売期間は10月16日から18日までの3日間で、販売時間は午前11時から午後5時半まで。
販売商品は以下4種。
◆ 御会式連合会謹製オリジナル手拭い
◆ 御会式用太鼓(団扇太鼓、両面太鼓)
団扇太鼓は、1尺5寸(38,000円)~5寸(7,500円)までの5種
両面太鼓は、8寸が16,000円、7寸が12,000円
◆ でんでん太鼓
◆ 八八八餅
数量限定で売切れ御免となっていますので、購入される方は早めに行かれたほうが良さそうです。
1.2 御会式ちょっと豆知識
この雑司ヶ谷の御会式は、江戸時代の会式詣から発展し、幕末・明治期に成立した講社による練供養が継承されています。
もともと御会式は、日蓮上人の供養(お通夜)ですが、雑司ヶ谷鬼子母神御会式は、日蓮宗の宗派だけでなく、他の宗派でも参加できる特例な御会式となっています。
ただし鬼子母神堂でのお参りの際には、鉢巻きや被り物を取り、お題目の「南無妙法蓮華経(なむみょうほうれんげきょう」と唱えるのが習わしとなっています。
*「講社」とは、仏教の教えにもとづいて、如来さまのお慈悲の尊さ有難さを、後の世まで広くつたえるため活動している団体。
*「会式」とは、日蓮宗で、宗祖日蓮の忌日とその前日にいとなまれる祖師追恩の「法会(ほうえ)で、御(お)会式とほぼ同義。
*「練供養」とは、念仏行者が臨終のとき,仏・菩薩が迎えに来て,極楽浄土に引きとるさまを儀式化した法会。
*「法会(ほうえ)」とは、仏菩薩を供養し、仏法を説き、また、読経して死者の追善供養をすることを言います。
雑司が谷鬼子母神の御会式万灯練供養は、豊島区の指定無形民俗文化財に指定されているように、地域の歴史と文化を理解する上で欠かせない重要な民俗文化財となっています。
2.まとめ
秋の池袋の夜を幻想的に彩る雑司が谷鬼子母神の御会式万灯練供養。
まるで江戸時代にタイムスリップしたような錯覚に陥ります。
あなたも是非10月18日は、明治通りから鬼子母神堂へ進む、由緒ある宗教行事をご覧になってみてはどうでしょうか。
なお10月28日(土)に池袋西口公園野外劇場GLOBAL RINGで開催されるイベント「民族芸能 in としま」でも、「雑司が谷鬼子母神御会式万灯練供養」が上演される予定になっています。
合わせて豊島区に息ずく伝統芸能の妙技を堪能してみてはどうでしょうか。
【おススメ関連記事】